発達凸凹4歳息子は幼稚園に行きたくないとカンシャクをおこす。社会性の低さが原因と思っていたが、ある言葉をきっかけに手先の不器用さの問題だと気づき、作業療法士による療育を受けたところ、改善した、っておはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC 白わんこさん
児童精神科の医師との会話で、あることに気づく
夏休みに児童精神科の医師による診断を受けました。そのなかでは、幼稚園に行き渋っている話題も。
医師から「幼稚園の玄関から入らなくなるの?」と、質問がありました。
「いいえ、自宅の玄関で大暴れしています」 わたしが答えると、「珍しいパターンだね」と。「多くの場合は、自宅ではなくて、幼稚園の玄関で暴れるんだよね」
医師の言葉を聞いて、うーん、脳の中を振り返ってみる。4歳息子は幼稚園につくと、サササと加配の先生にかけよります。振り向きもしない。
もしかして、問題は、もっと前、自宅で起こる出来事にあるのではないか。
作業療法士に相談
考えたところ、4歳息子が暴れるときには「くつした、はけない!」「ようちえんのふく、きない!」「きがえたくない!」「くつ、はかない!」など、幼稚園そのものではなく、外出の準備に向かって怒っているのだと気づきました。
幼稚園に行きたくないの原因は、手先の不器用さ?
ちょうどそのころ、集団療育で作業療法士さんがメイン担当の週があり、作業療育にまつわる話を伺いました。
(・ω・) これ! まさに、4歳息子ができないやつや!
集団療育のあと、作業療法士さんに、なんだかんだ質問していると、「一度、作業療法士による個別療育を受けてはどうですか?」との声かけが。
(・ω・) ぜひ、やりたい!
そういうわけで、夏休みのあいだに、作業療法士による個別療育を受けました。
上手に服を着る方法や、ボタンをとめる方法、靴の履きかたなど、作業を教えてくれるんだと思っていたら、ぜんぜん違う内容でした。
たとえば、大きなボールを投げる、小さなボールを投げる、大きなブランコに乗る、でこぼこ道を歩く、など。
(・ω・) 細かい作業ができるようになるには、まず、全身を使った大きな動きが大事なんだって。へー、知らなかった。
集団療育の相談では、統計的な情報が多かったけれども、実際に4歳息子の様子を見てもらって、個人に応じた適切なアドバイスをもらうことができました。良かった。とても良かった!
1人で着替えができるようになる。外出前のカンシャクが大きく改善
作業療法士による個別療育を受けてから、考えかたが変わりました。
ボタンの練習とか、服を着る練習をやめて、外で遊び、走り回り、でこぼこ道を歩きました。虫取りしながら。
(・ω・) いつも行かない場所にでかけたから、珍しい昆虫がいっぱいとれた。大喜び。
たくさん虫をとりたい4歳息子は、いそいで朝ごはんを食べて、歯磨きをして、服をさがして、着替えて、トイレに行って、靴を履き、玄関で「はやくしてー!」と騒ぐようになりました。
(・ω・) いままでカンシャクによって2時間かかっていた外出準備が、30分で終わるように。
8月後半に、幼稚園の2学期が始まりました。夫と共に、「ひと騒動、起こるぞ」とかまえていましたが、こちらが驚くほど平穏に幼稚園生活が始まりました。
その後、幼稚園に行きたくない! のカンシャク、登園拒否はなくなりました。
(・ω・) ママより先に靴を履いて、玄関で待っています。
あの3ヶ月は、いったい。
登園拒否の理由を「社会性の低さ」だと思い込まないで
幼稚園に行きたくない、登園拒否の相談をすると、「集団に馴染めていないから」など、発達凸凹の特性、社会性の低さによって、幼稚園生活が困難になっているというアドバイスを多くいただきました。
(・ω・) わたしも、そうなんだと思ってた。他の理由は、まったく疑っていなかった。
我が家の場合は、集団生活の苦手さではなく、外出準備の苦手さ(手先の不器用さ)が朝の大暴れ、カンシャクを起こしていたようです。
作業療法士による個別療育で教えてもらったことを実践した結果、良い方向へ進みました。
幼稚園では、主に加配の先生と遊ぶ時間が多い様子。お砂場、すべり台、ブランコも、花壇や生き物(年長さんが捕まえてきたザリガニとか)の観察も大好き。充実しているらしい。
4歳息子、1学期はほとんど、まともに登園していない。クラスメイトは、4歳息子にとって知らない人々だし、他の子どもたちにとっても転校生みたいな状態になっています。
(・ω・) 1学期は登園時間が遅くて、降園時間までいることも少なく、ママも顔見知りがほとんどいない。こちらも孤立。
わたしも4歳息子も、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の特性があり、人への関心が薄いので、孤立しても、あまり気になりません。気楽です。
4歳息子の登園拒否問題に解決の兆しが見えて、気持ちが楽になりました。宇宙まで飛べそうな軽さ。
なんやいろいろ、感謝しかない。「珍しいパターン」と、気づきのきっかけを与えてくれた児童精神科の医師にも感謝、個別療育をすすめてくれた作業療法士さんにも感謝。
わたしは、やっぱり運が良い。友人皆無だけれども、そのときどきで良い情報を与えてくれる知り合いに出会える運を持っていると思う。
ほな、また(・ω・) よしなにー。