アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)当事者が考える、発達凸凹と発達障害の違いについて。
こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC テクスチャ写真素材LABOさん
当事者研究とは
「当事者研究」とは、アスペルガー症候群(発達障害)などの特性をもつ人が、医師や心理ではない、当事者としての経験から、考えをまとめることです。
きょうのテーマは「発達凸凹と発達障害の違いを考える」
【発達凸凹と発達障害の違いを考える】アスペルガー当事者研究
昔から気になっていた。発達凸凹と発達障害の違いは何だろうか。
(・ω・) わたしが熱心にネットで調べたところによると、人によって基準が曖昧な感じがする
わたし自身の感覚でいうと、発達凸凹があって、非常に困っているときは、発達障害なのだと思う。たとえば、自分には価値がないと思いこんで、うつ病になったり、ひきこもったり、不登校になったり、家族に暴力をふるったり。
発達障害ではあるけれども、本人も周囲の人間も、それなりに充実して、楽しく暮らしている人は、発達凸凹。
わたし自身、高校時代までは非常に困っていたので、間違いなく発達障害だった。でも、いまは違うと感じている。アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)の特性、発達凸凹を持ってはいるけれども、それほど困っていない。だから、いまは発達凸凹状態だと思う。
人間は学習する。生きているかぎり、ずっと。
失敗したら、正解に気づく。困っていたら、対応を考える。脳の特性で自然に理解できないことでも、人生の経験(学習)によって、状況を覚えて、できるようになる。できないことはどんどん減る。生きやすくなる。
だから、発達障害や二次障害で困っている人が、やがて、困らない状態になることもあると考えている。
そのように考えていたら、気になるブログを見つけました。
世界の自閉症研究の第一人者である英国のバロン=コーエン博士の自閉症とアスペルガー症候群の教科書の中の記載にありました。
「後で診断名を取り消すことができるか?」(Can the diagnosis be removed later?)、という小見出しの記述の中に、「診断を受けた人が、その診断名を一生必要とするわけではありません」とちゃんと書いてありました。
さらに、診断名はある時点での症状をもとにつけられるものであり、診断の根拠になった症状が軽快し、さほど困難を来さないようになった時点で、診断名は不要になる、と続きます。
そして自閉症スペクトラム障害の中でも、軽度のアスペルガー症候群や高機能自閉症ではそのようなことがあり得る、と結んでいたのです。
榊原 洋一(CRN所長、お茶の水女子大学名誉教授、ベネッセ教育総合研究所常任顧問)
何か変だよ、日本の発達障害の医療(5) 硬直した診断
この文章にある考えかたは、わたし自身のアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)への感覚に似ています。
アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)の特性が消えた、治ったとは思わないけども、仲良く共存しているつもり。
(・ω・) 旧知の仲。
療育というのは、人生の経験を先取りする場所なのだと思う。いずれ困難を伴いながら気づくことを、早い段階で気づかせて学習させる。その結果、大きな失敗を防ぎ、自信を失わずに、一般社会に適応させる知識を増やす仕組みだと考えている。
4歳息子を含め、いま療育に通っている子どもたちが、発達凸凹から発達障害にならないまま、人生を終えられたらいいなあ。
結論。アスペルガー症候群当事者が考える【発達凸凹と発達障害の違い】は、自分や周囲の人間が、それなりに楽しく暮らせているか。で完結。
ほな、また(・ω・) よしなにー。