アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)であるわたしが、当事者仲間をみて気づいた発達障害でも自己肯定感が高い人の特徴について考えた、っておはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC しゃんたさん
当事者研究とは
「当事者研究」とは、アスペルガー症候群(発達障害)などの特性をもつ人が、医師や心理ではない、当事者としての経験から、考えをまとめることです。
きょうのテーマは【発達障害でも自己肯定感が高い人の特徴】について。
【発達障害でも自己肯定感が高い人の特徴】アスペルガー当事者研究
わたしには自分自身の発達障害(アスペルガー症候群)を通じての当事者仲間が多い。
発達障害があると、自己肯定感が低い人が多いといわれている。が、わたしが知り合った当事者たちのなかには、自己肯定感の高い人も少なくない。
きょうは、発達障害でも自己肯定感が高い人には、どのような特徴があるかを考える。
(1) 自分の特性を知っている
発達障害でも自己肯定感が高い人は、自分の特性をよく知っている人が多い。
診断の過程で、発達検査(知能検査)を受けているので、どの項目に凸凹があり、具体的にこういう作業が苦手だと知っている傾向がある。
自分の特性、とくに得意な部分を活かせる仕事についている人が多い。
(・ω・) 得意を伸ばすと、苦手は隠れる。
また、苦手な作業を回避するために、どのような準備をしておけば負担が軽減するかなど、自分なりの対応マニュアルを考えている人が多い。
(2) 無知な理解者がいる
発達障害でも自己肯定感が高い人は、無知な理解者をもっている人が多い。
配偶者や恋人など、元々家族ではなかった人物である傾向あり。
無知な理解者というのは、発達障害についての知識が無いし、調べようともしない人だ。人間には得手不得手がある。細かいことは気にならない。変わり者も問題なく受け入れるタイプの人。
(・ω・) わたしの夫も、まったく気にしないタイプ。そうなんだー、ぐらいの反応だった。
アスペルガー症候群だと伝えてから10年経つが、夫は未だに発達障害についてほとんど知らない。しかし、対応は慣れている。プロの無知な理解者。
(3) 困難な過去に価値を見つけている
発達障害でも自己肯定感が高い人は、過去の困難な経験に、価値を見つけている人が多い。
発達障害の当事者会では、不登校やひきこもり、いじめなど、困難な状態を経験している人が多いけれども、困難な過去から、何を学んだか、自分がどう解釈して心のモヤモヤを消化したかを話す傾向がある。
(・ω・) 自分を責めないし、相手も責めない。
いろいろな感じかた、考えかた、認知の歪みに価値を見出していた。過去の出来事から抜け出せない人に、いろいろな視点での意見を伝えていた。いまの状況も悪くないと感じさせるような視点。
以上。
アスペルガー当事者が出会った【発達障害でも自己肯定感が高い人の特徴】は、
(1) 自分の特性を知っている
(2) 無知な理解者がいる
(3) 困難な過去に価値を見つけている
アスペルガー症候群(自閉傾向)とADHDの人では、大まかな特性が異なるけれども、3つの特徴は、どちらにも当てはまるように感じる。
当事者同士が集まる場には、社会復帰したばかり(回復途中)の人から、社会復帰して時間が経過した社会人など、いろいろな状態の人がいる。
それぞれの状況のなかで困っている瞬間もあるけれども、「(いまの状態は)あのときに比べたら、まだいいほう」という感覚をもっている人は自己肯定感が高い状態を維持しているように思う。
(・ω・) わたし自身も、わりと自己肯定感が高い。たぶん。
わたしの場合は、発達障害をもつ当事者団体につながりをもって、幸せに生きる人がたくさんいると気づいたから、自己肯定感がぼちぼち高い状態を維持できたのだと思う。
目標にできる人物がたくさんいた。仕事で活躍する人、結婚して子どもを育てる人など、普通の社会と変わらない暮らしをすることができるんだと希望を持って生きることができた。自分の未来は暗いものではない、大丈夫だと思えた。
つまり、出会いに恵まれた、運の良い人生だったのかもしれない。
この世には、勝利よりも勝ち誇るに値する敗北がある。
ミシェル・ド・モンテーニュ(フランス、哲学者)
ほな、また(・ω・) よしなにー。