【遠くの雑音が大きく聞こえる理由】アスペルガーの当事者研究

アスペルガー症候群(発達障害)当事者が「遠くの雑音が大きく聞こえる理由」を考える、っておはなしです。

こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。

画像提供:写真AC なるみさん


 当事者研究とは 


「当事者研究」とは、アスペルガー症候群(発達障害)などの特性をもつ人が、医師や心理ではない、当事者としての経験から、考えをまとめることです。

きょうのテーマは【遠くの雑音が大きく聞こえる理由】


 【遠くの雑音が大きく聞こえる理由】アスペルガーの当事者研究 


大学時代に関わった不登校ひきこもり支援の勉強会で、発達障害の特性のひとつとして、「音の聞き分けができない」という特徴があることを知りました。そのとき、わたしが、いままで感じていた違和感の正体に気づいたのです。

わたしにとって、遠くの雑音と、近くで自分に話しかけている人の声を聞き分けることは、非常に難しい。どうやら、これは普通ではないらしい。

(・ω・) 同じ音量で聞こえているんだよ。近くの人の声も、遠くで聞こえる雑音も。

定型発達の人の場合、耳から聞こえる音を、脳に届けるときに、必要な音、必要ではない音を区別するそうです。自分にとって必要な音を大きく、雑音は小さく。だから、ある程度の騒がしさのなかでも、自分に話しかけてくる人の声を正しく聞き取っている。

わたしは、どうやら、その音の聞き取りができていません。

たとえば、中学校のとき。先生が話している声と、教室の外から聞こえる鳥のさえずり、風の音、車のクラクション、いろんな音が混ざって、ゴチャゴチャしていました。特に実技科目は、みんながザワザワしているので、先生の声が、ほとんど聞こえていませんでした。

でも、それを「おかしい?」と認識することなく大人になりました。他の人も、そうなんだと思っていたからです。みんな「がんばって」集中して、特定の声を聞き取っているんだと思っていた。

授業中に当てられたときに、先生が何を質問しているのか聞き取れなくて、「ちゃんと話を聞きなさい」と怒られることも、よくありました。試験になると、問題が書いてあるので、正解できるけども、授業中の質問には答えられない。なまけているように、見えただろうなあ。中学校の試験では最高点をとることが多かったけれども、通信簿で最高点をとったことは一度もないです。

テレビから聞こえてくる曲の歌詞も、聞き取れないです。歌っている人の声と、まわりの楽器の音が一緒に聞こえてくるから、大事な音を区別できていないのだと思う。

(・ω・) 小さいときから、相手に聞き返すことが多い。何度きいても、結局、何を言っているのか分からないことも多い。

1対1で、静かな場所で話すと、聞き取れる。だから、耳が聞こえていないわけでもなさそう。昔から、不思議に感じていた。

大学時代に関わった不登校ひきこもり支援の勉強会で、発達障害の特性のひとつとして、「音の聞き分けができない」という特徴があることを知ったときは、すっきりしました。

(・ω・) なるほど。

人の声が聞き取れない以外にも、発達障害の特徴は、わたしの困りごとにまつわる事実を、あれこれ教えてくれるものばかり。「努力の差ではないのだ」との気づきは、その後の人生に影響を与える価値観でした。

アスペルガー症候群当事者であるわたしが【遠くの雑音が大きく聞こえる理由】は、音の聞き分けができていないから。で、完結。

ほな、また。よしなにー。

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