【息子三歳がぬいぐるみを切った理由】主張を聞いて納得

息子三歳がお気にいりのぬいぐるみたちをハサミで切ってしまいました。理由を聞いてみると、子どもなりに大事な主張があった、っておはなしです。

はさみと折り紙

画像提供:みいあさんによる写真ACからの写真


 息子三歳がぬいぐるみを切っていた


しばらく目を離したすきに、息子三歳がぬいぐるみを切っていました。ひとつじゃありません。ぜんぶ。お気にいりのぬいぐるみ、ぜーんぶ切っていたのです。

(・∀・) なんてこった……

ママがびっくりしているそばで、息子三歳は笑顔です。「ここを、きったの!」と、はさみで切ったぬいぐるみを持ち、ママにほめてもらおうとしていました。

息子三歳、悪いことをしたときは、ママに見つからないように、かくそうとしたり、「しっぱいしちゃったのー」と、悲しい顔をします。ニコニコしているということは、ぬいぐるみを切ったのには、何か子どもなりの主張があるのかもしれないと感じました。


 息子三歳は、ぬいぐるみの爪を切ってあげたかった 


息子三歳に「なんで、ぬいぐるみ切っちゃったの?」と質問すると、ニコニコしながら、こう答えました。

「つめを切ってあげたの。のびたら、おれちゃうから! ママ、うれしいでしょう?」 と。

なるほど。よく見ると、ぬいぐるみたちは、それぞれ手の先が切られています。ママが息子三歳の爪を切るときに、「爪がのびたら、おれちゃうから、切るんだよ」と説明していたのを覚えていて、真似したらしい。赤ちゃん用の爪切りハサミの真似っこ。

息子三歳は、ママのお手伝いをするつもりで、ぬいぐるみたちの爪を切っていたのです。切られたぬいぐるみを見たときは、(なんてことだ)と思ったのですが、お世話してあげようとしたのだから、怒るほどのことでもないかと考えて、「爪を切ってあげたんだね、すっきりしたね」と、息子三歳の行動を認めることにしました。嬉しそうです。

(・∀・) 見事に穴が開いている。ぬいぐるみたち、どうやって修理したら良いんや。不器用ママには、修理できないぞ……

中から綿が出てくるので、どうにかせねばと思いつつ、きょうのところは保留。そのうち良い案がでてくるといいな。


 子どもの行動には、子どもなりの理由がある 


子どもの行動には、子どもなりの理由があります。大人からすると、(なんてことを!)と感じるような行動でも、子どもにとっては、子どもなりの理由をもって行動しているのです。だから、怒る前に“子どもの主張”を聞いてみるのが大事。

(・∀・) たまに、息子三歳が、めちゃくちゃ怒っているときがある。以前は(お手上げだ)と感じていたけども、さいきんは理由を聞くようになった。聞いてみると、意外な主張をすることが多く、(ああ、あれ、そんなに嫌だったんだ)と気づく。

たとえば、ママが体調不良のとき。まくらを押しつけてくるのです。(なぜ)と思っていたら、「ママが元気になるように、じゅうでんするの!」と。そういえば、以前に“充電遊び”をしたことがありました。「ママは電池切れです。充電してください」という遊び。それを覚えていて、充電したら元気になると思って、まくらを押しつけていたのです。

子どもは予期せぬ行動をする生き物です。(なんで悪いことばかりするんだ)って思う行動でも、子どもなりに理由をもって、ママに喜んでもらおうとがんばっています。ママの邪魔をしているわけではありません。

子どもの主張を聞いてあげてください。子どもだって、子どもなりの理由で動いている。ママの考えと、子どもの考え。それぞれが違う感覚をもつようになるって、すごい成長してるよ。赤ちゃんのときには考えられないぐらい、大きな成長。怒る前に、まずは子どもの主張を聞いてあげてね。


 自分らしさを大人になってから育てるのは難しい


わたしは高校時代に、不登校ひきこもり経験があります。大学時代には、不登校ひきこもり支援に関わり、不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の試験に合格しました。

そのなかで、人生を楽しく生きるには、自分らしさ(自己肯定感)が大事だと学びました。同時に、自分を好きである気持ちは、大人になってから育てることが難しいことにも気づきました。

ぬいぐるみを切ってしまう、体調不良のママにまくらを投げつける。これらの行動は、常識からすると、やったらダメだと注意しなければいけない行動かもしれません。

でも、悪いことをしている、いたずらをしているように見える行動にも、子どもなりの主張があって、お手伝いをしてママに喜んでもらおう。ママに元気を充電して早く元気になってもらおう。という“優しさ”が含まれています。これが、自分らしさです。

ぬいぐるみを切ったら、元に戻らなくなってしまう。体調が悪いときにまくらを投げつけられたら嫌だ。って事実に、息子三歳はいずれ気づくはずです。

だから、ママが先回りして怒るのではなく、本人が、なぜダメなのか気づくまで“待つ”っていうのも、ひとつの応援の仕方だと考えています。まわりが先回りして選択する、正しい選択肢を与える習慣ができると、子ども本人が自分自身で選択できなくなってしまいます。

不登校ひきこもりになる子どもには、自分で選択することを苦手とする人が多いです。わたし自身も、そうです。いつも母が先回りして、正しい行動を教えてくれたので、考える習慣ができていませんでした。

大人が教えたように行動したので、まわりからはいつも褒められました。でも、年齢があがるごとに、自分で行動を選ばなければいけない場面が増えると、どうやって選べばいいのか分からなくなりました。自分らしさが、わたしにはなかったので、何を基準にして選べば良いのか、わからなかったのです。

だから、子どもの“自分らしさ”の芽をちぎらないであげてほしい。大人が教えたとおりにするのは、いずれ本人の生きづらさにつながるから。

他人に迷惑をかける行動は、すぐに注意するのが大事だけれども、家族が困る程度の行動であれば、(成長の途中だからな)と多めに見てあげてください。

(・∀・) 自分らしさを育てよう

ほな、また。よしなにー

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