発達凸凹のある4歳前半息子が、田中ビネー知能検査を受けた。両親の予想に反して、IQが30伸びた。臨床心理士によると、知能が伸びたのではなく、コミュニケーション能力が伸びたらしい、っておはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC アディさん
育児ノイローゼで実家に帰る。その後
少し前に、実家から、自宅へ戻ってきました。心が折れたとブログに書いたころに比べ、すっかり元気を取り戻しました。まあ、なんとかなるかと、思いまして。いま、できることを、着々と進めることにした。
(・ω・) 夏休みにある、特別支援学級や通級指導教室の見学予約をした! 病院の診察予約もした!
1年ぶりの発達検査「田中ビネー知能検査」
さて、自宅に戻ってすぐ、個別療育では「田中ビネー知能検査」が行われました。
春に相談したスクールカウンセラーさん(臨床心理士)によると、「IQはだんだん低下する場合が多い」そうな。集団療育の先生も「次に受ける検査では、IQが10程度下がる子どもが多い」と言いました。
(次の検査を受けたら、4歳息子に知的な遅れがある現実を受け入れなければいけないんだ) 事実なんだから仕方ない、という受容の気持ちと、まだ4歳なんだから伸びるかもしれないのに、という反発の気持ちが、ゆらゆら。夜のあいだ、ずっと考えて、寝不足のまま個別療育へ。
「田中ビネー知能検査」は30分程度。そのあいだ、母は教室のすみっこで、じーっと見学。長く感じた。4歳前半息子は、途中でぐったり。そのころ、母もぐったり。似ているなと思った。
(・ω・) 「田中ビネー知能検査」の問題は秘密。これから受ける人が予習するのを防ぐために、公開しません。
さて、発達凸凹のある4歳前半息子の検査結果は、すぐ。10分ほどで判明。
わたしたち夫婦の予想に反して、IQが30伸びていました。前回は発達が2歳ほど遅れていたが、今回は実際より少し早い状態。5歳程度の知能らしい。驚きすぎて、その後の話は右から左だった。
(・ω・) 前回の「新版k式発達検査」は、DQだった。正確には違うけれども、だいたい一緒らしい
間違えた問題は、理解できていないというよりも、集中力が続かない、ふざける、など、気分の問題が大きいようにみえた。まあ、そういう部分も含めての検査だと思うから、現時点の4歳前半息子の実力は出し切ったんだろうな。
「田中ビネー知能検査」の結果を平均すると5歳だが、凸凹があるのは変わらない。2歳や3歳程度の子どもの多くが正解できる部分で、できていない問題もあるそうで。何度も繰り返す場面では抵抗があり、回数を重ねるごとにできなくなる傾向あり。まあ、苦手なことはあるけれども、苦手を伸ばすのではなく、得意なことをたくさんやって、自信をつける。これが、4歳後半の目標となりました。
療育に通い始めたときと同じく、できることをどんどんやる。できることをどんどんやると、もっと難しいことがやりたくなる。だから、親は、子どもができないことをできるように、とは考えなくて良い。本人が次の段階へ進む勇気をもつまで見守るのが大事だそうです。ほう。
コミュニケーションについても、1年前と比べると、落ち着いている。先生の話を聞こう、ルールを守ろうとしている。人への関心が伸びたらしい。良いことだ。
療育で知能が伸びた?
わたしが「先生のおかげで、知能が伸びた。療育に通って、良かった」と話すと、それは違うんだと臨床心理士さんは言いました。
知能は、療育に通ったから伸びたわけではない。療育に通う前から、4歳息子が本来もっている能力を、人との関わりのなかで発揮できるようになったから、数値が上がった。療育では、能力を発揮するために、人との関わり方を学んだり、気持ちを表現する力を伸ばしている。つまり、知能ではなく、コミュニケーション能力が伸びた。
幼稚園に入る前に療育に通い始めたこと、加配をつけて幼稚園に入ったこと、発達の特性から生じた問題に悩みながら対応を考えること、そういう家族の関わりが4歳息子が本来もっている能力を発揮できる環境を作ったんだと言いました。
わたしの暮らす地域では、療育は小学校に入る前までしかありません。小学校の年代になると、対人面でのこだわり(自分ルール)が出来上がるため、大人の声かけにも素直に応じなくなる場合がある。就学前の、この時期は、まだコミュニケーションの自分ルールが出来上がっていないから、人とはこうやって関わるんだ、ルールを守って遊ぶんだ、という先生のお手本から学ぶものが多いそうです。
(・ω・) 早期発見、早期療育
昨年、当時3歳息子に発達の遅れがあると指摘されたとき、複数の発達相談(臨床心理士さん)へ行きました。「心配するほどじゃないから、様子見しよう」という意見が多いなか、「はっきり特性が出ているから、療育に通ったほうが良い」と教えてくれる先生がいました。運が良かったと思う。わたしは、運が良い。
行動は必ず想像を超えた未来をもたらす
喜多川泰(作家)
8月が始まるよ。4歳息子に発達の遅れがあると指摘されてから、悩みながら過ごした1年が、終わる。
ほな、また(・ω・) よしなにー。