【療育や幼稚園へのイメージがわく】発達凸凹ノンフィクション本

モンズースーさんによる「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編」を読んで、印象に残った場面や、発達凸凹のある子どもの幼稚園選びの難しさに気づいた、っておはなしです。

ガラス球にうつるコスモス

画像提供:アディさんによる写真ACからの写真

(・ω・) 前回紹介した、モンズースーさん「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」の次の作品だよ。


 発達凸凹をもつ子どもへの対応について 


モンズースーさんによる「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編」では、前作同様、発達凸凹のある子どもの困った行動への対応法がたくさん書かれています。ちょうど3歳ぐらいの話題なので、とても参考になった。

いすに座り続けるのが苦手な場合。体幹が弱い可能性がある。療育(理学療法)では、やわらかいマットをふむ、手を使わずに階段や坂道を上り下りする、障害物を避けて歩くなどの練習をするんだって。

(・ω・) 日常のなかでも取り入れられそう。公園遊びや、児童館で遊ぶときに、取り入れてみよう。

情報がほしいとき。療育や発達凸凹に関する話題は、自分から求めないと、まわりの人は教えてくれないよって。「うちの子がおかしいわけない!」と怒る人もいるので、気になることがあっても、保育士や保健師さんは、伝えてくれない傾向があるって。

完璧主義な子どもに。「失敗しちゃった、まあいいかー」って、失敗しても大丈夫だよって、繰り返し伝えることが大事。失敗しても、なんとかなるよ。パニックにならなくても良いんだよーって。

(・ω・) 息子3歳も、失敗するのを怖がっている。我が家でも、実践する。

お医者さんの言葉として出てきた、ベストな方法じゃなくてもいい、1番の方法じゃなくても、失敗ではないって考えかた。好き。ママは子どもにとってベストな対応をしたがるけども、どんな方法でも失敗ではないよって。


 発達に詳しい医師の解説も読みごたえあり 


前回同様、お医者さんによるページも読みごたえあり。筑波こどものこころクリニック 小児科 院長 鈴木直光先生の、おはなしです。

大人が“早期介入”することにより子どもの“自尊心をさげないこと”が重要

この言葉が、心に響きました。息子3歳の発達凸凹は、現時点では、日常生活で困るようなものではありません。でも、幼稚園や小学校、中学校へ進むにつれて、まわりとの感覚の違いに悩む場面も増えるでしょう。それを防ぐために、いまから、平均的な感覚を知るのは大事なことだと思います。

また、もうひとつ気になる言葉が。

“はずれ”の自治体や病院ばかり

自治体や病院のアドバイスによって、子どもの様子をみていた結果、集団行動に適応できず、二次障害(うつ病など)を起こしたり、不登校ひきこもり状態になったり、そういう状況になって、後悔しながら、やっと専門外来を訪れる人もいるんだよって。だから、大人の早期介入が大事だという流れです。

理解のない保健師や医師、教師は「様子を見ていきましょう」を言いがちだよーって。

わたしは大学生のころ、不登校ひきこもり支援に関わっていました。そこで、同じように感じました。発達凸凹を正しく知っている人は「早く対応したほうが良い」って考えるし、なんとなくしか知らない人は「気にしすぎ」「様子をみよう」という判断になる場合が多かったです。

発達凸凹に対して「気にしすぎ」って考えている人が、未だにとても多いと思います。子どもって、そういうもんだよ。あるいは、自分のしつけができていないのを病気のせいにして、甘えてるだけだ、そういう感覚の人も。

昔読んだブログに書いてあった。定型発達の子は、何も言わなくても自然に覚えるけども、発達障害の子どもは、何も言わないと気づかないまま育つ。本人の望むまま、自由にさせるだけじゃダメなんだ、って言葉。印象に残っている。子どもの発達凸凹に気づいてから、その通りだなと改めて心に響く。

言われるままに“待っている”と、ほかの子と、どんどん差がついてしまう。できないことが増える。本人は、まわりとの違いを感じて、自尊心がなくなっていく。医師の解説は短いけれども、読みごたえがあった。


 発達凸凹があると認めたことで、子どもの幼稚園を断られる


今回の本は、幼稚園への入園編というテーマがあります。いまのわたしにピッタリのテーマ。そのなかでは、衝撃的なはなしもありました。

発達凸凹があると認めて、療育に通っていたことによって、“迷惑で手のかかる子”というレッテルが貼られて、幼稚園への入園を断られたっておはなし。願書すら受けとってもらえない、子ども本人をみる前から、拒絶されるって。

わたしが暮らす市町村でも、同じことが起こる可能性があるんだなと、怖くなってきました。わたしが息子3歳の発達凸凹に気づく前に通いたいと考えていた私立の幼稚園では、面接で発達の様子を詳しくチェックすると、説明会で話していました。この幼稚園は厳しいんだなと思っていたけど、どこの幼稚園も、はっきりとは言わないけども、手のかかる子(発達凸凹の可能性がある子)は受け入れたくないんだろうなあ。

幼稚園の加配についても、市町村によって条件が違うのはもちろん、予算がなくて加配の制度がそもそもない地域もあると書いてあり、驚きました。発達凸凹のある子どもへの対応について、住んでいる街によって差があるなんて知らなかった。

わたしが暮らす街は恵まれている。感謝だなあ。

いまの時期に、息子3歳の発達凸凹に気づいたのも良かった。公立幼稚園では加配の先生をつけられるって知ったのも良かった。ちょうど良い時期に、ちょうど良い情報に出会えた。わたしは運が良いに違いない。感謝。


 「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした入園編」の見どころ 


「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編」は、発達凸凹のある子どもへの対応や、療育の様子、幼稚園選びの大変さについて書かれた本です。

前回同様、子どもへの対応は、とても参考になりました。前回の本では1歳半から2歳ぐらいのころ、今回は3歳から4歳ごろの話題が中心なので、息子3歳を育てるママに、ちょうどぴったりの本です。

子どもへの対応だけではなく、幼稚園の入園で困ったこと、療育での学びなど、わたしがいま、めちゃくちゃ気になる話題が多かったです。発達凸凹のある子どもは、本人の様子がどうであっても、幼稚園に受け入れてくれない場合があるなど、ショックを受ける内容もありました。

集団行動がはじめると、ママが前向きに育てるだけでは解決しない問題が起こるんだ。そのときにどうしたら良いんだろうか、自分ならどうするだろうか。と、もしものマイナスな未来をイメージする機会を与えられる貴重なテーマの本です。発達の専門家ではなく、子どもを育てるママだから見える視点だなと感じました。良い本だった。

(・ω・) 続きがあるらしい。次の本も、図書館で予約する。読みたい。

ほな、また。よしなにー。