【わたしはペンギンに空を飛ぶ練習をさせていた】発達凸凹5歳年長

子どもの発達がどうこう指摘されて、心の底から受け入れられるわけないよ。当たり前さ。報われない気持ちになる日もあるけど、それで良いんだよ。って、おはなしです。

こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。

画像提供:写真AC ミケネコの写真さん


 わたしはペンギンに空を飛ぶ練習をさせていた 


わたしは当時3歳の息子に発達の遅れがあると言われてから、公的な療育にくわえて、自宅でのおうち療育を始めた。

おうち療育を始めた当初は、ただ苦手なことを練習させる時間だった。臨床心理士さんとした遊びを真似して。

しばらくすると、別の臨床心理士さんの発達面談を受けるようになった。その人は、個別療育の臨床心理士さんとは異なる考えをもっていた。子どもの個性中心で良いのだ、と。

そこで、気づいた。

わたしはペンギンに空を飛ぶ練習をさせていた。

そうだった。息子は空を飛ぶフクロウではなく、ペンギンだった。

先日、あのときと同じことを、再び5歳息子にさせようとしていると気づいた。ペンギンに空を飛ぶ練習をさせていたのである。

やっぱり、できない。ペンギンは空を飛べなかった。落ち込んだ。落ち込んで、思い出した。そうだ、息子は空を飛べる鳥じゃなかった、と。

わたしは発達凸凹のある5歳息子に対して、ありえない夢を描いていたのだと思う。本当はできるかもしれない、やればできるはず、なんて。

同時に気づいた。わたし自身も同じだな、と。本当は空が飛べないペンギンなのに、プロペラつけて飛ぼうとしてた、と。

実際は、他の子と違う、できない部分に目をやって、悩んで落ち込んで暮らしているのに、「気にしてない!」「苦手なところもあるけど、得意なこともあるし!」 そう信じて、前向きに生きていなければならないと踏ん張っていたのである。

わたしはペンギンに空を飛ぶ練習をさせていた。自分も同じ。必死に空を飛ぶ練習をしていた。

子どもの発達がどうこう指摘されて、心の底から受け入れられるわけないよ。当たり前さ。

報われない気持ちになる日もあるけど、それで良いんだよ。発達凸凹のある5歳息子だけじゃない、ママだって上手くいかない子育ての苦しみのなかにいるの。責めないでやって。

蝶はモグラではない。でも、そのことを残念がる蝶はいないだろう。
アインシュタイン

5歳息子は空を飛ぶフクロウにはなれないけれど、ペンギンとして自由に広い海を泳ぎまわる人生を歩んでほしいなあ。

ほな、また。よしなにー。

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