「忘れてしまっても困らないもの」を忘れられずに苦しんでいる人が多いのではないか、というおはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC 素材背景職人さん
当事者研究とは
「当事者研究」とは、アスペルガー症候群(発達障害)などの特性をもつ人が、医師や心理ではない、当事者としての経験から、考えをまとめることです。
【記憶力が悪くなったから生きやすくなった】アスペルガー当事者研究
わたしは20歳を過ぎたころから、ずいぶんと生きやすくなりました。
その理由のひとつは「記憶力が悪くなったから」だと思います。
わたしは10代の終わり頃から、記憶力が急激に悪くなりました。理解力も悪くなったような気がします。
なにからなにまで、すぐ忘れるのです。
それで生活が大変になったかというと、むしろ逆で、とても生きやすくなりました。
ときには大事なことも忘れるけれども、嫌なことも忘れてしまえるようになったからです。
アスペルガー症候群など自閉傾向のある人のなかには、知的な遅れを伴う人、平均より高い知能を有する人、いろいろな人がいるけれども、とりわけ「記憶力」に関しては、想定される以上の能力を発揮する人が多いように感じます。
忘れて困ることは、意外と少ないです。予定などはともかく、そのほかの些細な動揺を生む記憶たちは、本当は忘れてしまっても困らないものばかりでした。
自閉傾向のある人のなかには、この「忘れてしまっても困らないもの」を忘れられずに苦しんでいる人が多いのではないかと思います。
冗談が通じない、という部分にもつながってくるのですが、以前のわたしは、ちょっとした雑談を真剣に聞いて落ち込んで、忘れることもできず苦しんでいたのだと思います。
人間の口から発する言葉の95%は、たいした意味がないものだという話を聞いたことがあります。
(・ω・) 日常って、忘れてもかまへんことばっかりやな。
と気づいたら、人生が生きやすくなりました。
記憶力が悪くなった影響か、言い間違いも多くなりました。
「お風呂行くわ」と言いながらトイレに行ったり、「トイレ行くわ」と言いながらお風呂に行ったりしてるので、6歳の息子にツッコまれています。
ほな、また(・ω・) よしなにー。