【発達凸凹と発達障害の違い】母&不登校訪問専門員としての視点

息子3歳発達凸凹のママとして、不登校訪問専門員、ひきこもり支援相談士として、【発達凸凹と発達障害の違い】について考えた、っておはなしです。

青空にそよそよする四つ葉のクローバー

画像提供:RRiceさんによる写真ACからの写真


 親&不登校訪問専門員としての視点


わたしは、大学時代に、不登校ひきこもり状態にある子どもの支援に関わっていました。不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士という資格をもっています。

また、先日、息子3歳に発達凸凹があることが分かりました。息子3歳の発達凸凹を知ってから、近年に出版された、いくつかの発達障害の本を読み、新しい情報を集めました。

わたしが考えている【発達凸凹と発達障害の違い】について、おはなししたいと思います。

(・ω・) わたしも“アスペルガー症候群”だよ。自分の体験もふまえて、考えてみたよ。


 発達凸凹イコール発達障害ではない。臨床心理士さんの話より 


「発達凸凹がある = 発達障害」 そう思っている人が多くいます。実は、そうではありません。

発達凸凹がある人のすべてが“発達障害”と診断されるかというと、そうではないそうです。本人や家族、周囲の人々が“困っているかどうか”が、重要視されているようです。

(・ω・) 発達相談をしている臨床心理士さんによると、子どもに発達凸凹があっても、本人や家族が、そこまで困っていなければ、お医者さんの診断を受けて、病名をつけてもらう必要はないんだって。

発達凸凹があると、幼少期よりも、中学や高校になって、まわりとのコミュニケーションの難しさで戸惑うことがあるので、そうならないために「療育」を受けて、発達の凸凹を補いましょうね、って。

(・ω・) 困りごとが生まれる前に、予防しよう。それが「療育」なんだよ。

息子3歳の場合、小学校の低学年ぐらいまで、療育的なかかわりを受けたら、その後は、一般社会に自然と適応できるようになる可能性が高いと言われています。ひとつめの目標。


 発達凸凹の子どもをもつ母の視点


わたしが感じたのは、息子3歳に発達凸凹が見つかっても、何も変わらないなってことです。悪い変化は起こっていません。

(・ω・) 最初は、戸惑ったけども、いまは、落ち込んでいないよ。

これから、病院通いが始まるのかな…… と不安だったけども、病院で診断を受ける予定は、いまのところありません。「療育」に通ったり、幼稚園の「加配」(※息子3歳の対応をしてくれる特別な先生)の申請をしたり、ほかの子と違う道を進んではいる。

でも、息子3歳が、ほかの子より“劣っている”とは感じていない。

発達に凸凹があるから、まわりと比べて“できない”ところはある。だがしかし、凸の部分は、ほかの子よりググンと“できる”気がする。

できるとこ、できないとこがあるって知って、子どもの行動への見方が変わりました。できないところは“それなりに”、できるところは“ググンと伸ばす”方針で育てよう。

(・ω・) そういえば、子どもに関して悩んだとき、読む本が変わった。いままでは“子育て”の本を読んでいたけども、いまは“発達凸凹の子どもの接しかた”の本を読んでいるよ。(これこれ、これに悩んでた!)って思う例が出てきて、目からウロコ。

わたし自身も20歳のときに、アスペルガー症候群の診断を受けています。発達障害の診断を受けて、悪い変化が起こったかというと、そんなことはありません。最初は悩んだけども、最終的に(わたしって、そうなんだなあ)と納得した。

わたしは発達障害について、よく知っているつもりだけども、子どもの発達障害の行動や対応については、全然知らないので、いろんな本を読んで、(へー、そうなんだー)と思う日が多いです。

(・ω・) 療育や発達相談の担当者と、気軽に息子3歳の行動を相談する関係ができたのも、ありがたい。子育てはしやすくなった。

息子3歳の発達凸凹について、悩んでいる日は多いけれども、日常を揺るがすぐらい困っているかというと、そうでもない。

そういうわけで、息子3歳の発達凸凹への“困っている“感じは少ない。だから、いまのところ発達障害ではないと思っている。発達凸凹のある3歳。

(・ω・) しかしながら、まわりの人に“発達障害”と呼ばれても、否定はしないよ。どう感じるかは、ひとそれぞれ。


 不登校訪問専門員としての視点


次は、不登校訪問専門員としての視点で、【発達凸凹と発達障害の違い】について、おはなしします。

わたしは、大学時代に不登校ひきこもり状態にある子どもの支援に関わっていました。その経験より。

学校へ行かなくなったことをきっかけに、まわりが発達障害に気づき、診断を受ける場合が、非常に多いです。すでに“困っている”ので、発達凸凹ではなく、発達障害として診断される可能性が高い状態です。

「大人の発達障害」という言葉を耳にする機会が多くなりましたが、大人(中学生や高校生)になってから、発達障害が起こることはありません。子どものころから、発達凸凹があったけれども、困っていないように見えたから、診断を受けることも、療育などの支援を受けることもないまま、大人になったことを意味しています。

不登校ひきこもり状態になっている。その結果からも分かるように、まわりが気づいていないだけで、本人は自身の発達凸凹に困っていた場合が多いです。つまり、はじめは“発達凸凹があるけど、困っていない子ども”だったんです。

さいきん、発達障害の人が増えたと言われていますが、わたしはそうじゃないと考えています。人々の移動が増えたから、発達凸凹による“困りごと”が見つかりやすくなったのかなって。

昔は、ひとつのコミュニティ(街、地域)で一生を終える人が多かったけれども、いまは、進学や就職で地元を離れて、新しいコミュニティに入る人が増えたから、発達凸凹の特徴である“コミュニケーションの苦手さ”でトラブルになる人が増えたんだと感じるのです。

(・ω・) 発達凸凹のある子どもの場合、中学や高校など進学の節目で、不登校ひきこもり状態になる人が多い。知らない人が多い環境で、まわりとコミュニケーションがうまくとれずに困る人が多いんだよ。

昔から知っている人だと「あの人は、ああいう人だからなあ」と許されていたことも、あまり知らない人だと「失礼な対応をする」と避けられる。積み重なった関係がない人と出会う場面が増えたから、発達凸凹のある人のダメな部分だけが相手に伝わって、嫌な対応をされて、うつ病になるなど、社会へ適応できなくなるのではないかと考えている。


 発達凸凹から発達障害にさせないために 


以上の考えをふまえて、わたしの子育ての目標は「発達凸凹があっても、自己肯定感をもって、自分らしく生きる力を身につける」だな。

(・ω・) 発達凸凹から発達障害にさせないために、自己肯定感を高めてあげたい

“できない”ことばかり、気になってしまうけれども、“できる”ことを伸ばして、「自分には伸びる力があるんだ」って自信をもって生きてほしい。

できないことはそれなりに、できることはググンと伸ばす。

発達凸凹があると判断されたことで、まわりから「自分たちとは違う」って目で見られてしまう日があるかもしれない。が……

大学生や社会人になったとき、小さいときに発達凸凹に気づいて、困りごとが起こる前から療育を受けて良かったと思えるといいな。

いまは困っていない。でも、将来、不登校など困る状態になるかもしれない。それを予防するために、いま、息子3歳が自然な状況で学ぶことができない「凹」の部分を補っている。間違った行動はしていないつもり。まわりと区別されることを、後悔しない。

(・ω・) わたしのように不登校ひきこもりを経験せず、「発達凸凹があるけど、楽しく生きる大人」になってほしい。

ほな、また。よしなにー。

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