発達凸凹のある息子3歳を育てるママが考える「様子見」の難しさや、あとで後悔しない選択をしてほしい、っておはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC hiroshi nomuraさん
魔法の言葉「様子見しましょう」
わたしが息子3歳に、もしかしたら発達障害があるのかもと疑い始めたのは、2020年の8月です。そのとき、3箇所の発達相談を受けました。
そのうち2人からは「気にするほどじゃないから、様子見で良い」と言われました。
でも、残りの1人は「気になるところがある」と、はっきり教えてくれたのです。その先生の言葉がきっかけになり、発達の検査、療育を考え始めました。
正直なところ、3人のうち2人が「問題ない」と言うのだから、問題ないのだろうと考えていました。発達の検査を受けるのは、いちおう。問題がないことを確認するために「いちおう」受けてみようという軽い気持ちでした。
療育の臨床心理士さんは支援が必要だと判断した
そんな軽い気持ちで受けた発達の検査。結果は、ブログの経過をみてもわかるように、息子3歳には発達凸凹がありました。
でもでも、わたしは、まだ「問題ない」と思っていました。発達凸凹はあるけども「問題ない程度」と言われるんだと思っていた。
結果は違いました。療育の臨床心理士さんから「様子見」という単語が出てくることはなく、どんどん、療育に向けた説明が。
そのときに、やっと、気づきました。息子3歳は、発達の専門家からすると、明らかに支援の必要な子どもなんだなと。
(・ω・) びっくりした。悲しいよりも、びっくりした。
「様子見しましょう」を信じたらダメ
発達の検査を受けて、はや4ヶ月。たった4ヶ月だけれども、息子3歳と、わたしの暮らしは大きく変化しました。どちらかというと、良い方向に変化していると思う。
あのとき、多数決を尊重して「様子見」を選択していたら、いまも「謎の育てにくさ」「誰に相談したら良いか分からない不安」に包まれて暮らしていたであろう。
発達に凸凹があると指摘されて、療育を始めると決めてから、「様子見」をすすめた臨床心理士さんと話す機会があった。
「療育を受ける」と伝えると、「そうですね、苦手な部分はありそうですね」と、手のひらを返したように、息子3歳の発達の遅れを指摘した。そうか、やはり、なにか気づいていたようだ。
(・ω・) みんな、悪者(子どもの発達障害を指摘する最初の人)になりたくないから、はっきりとは言わないんだなあ。
たぶん、本当に問題がない子どもだったら「様子見」って言葉を使わないと思う。「様子見しよう」って言われたら、「なにかあるよ」ってことをオブラートに包んで伝えているんだなと考えるのが良いかもしれない。
不登校ひきこもり支援における「様子見」の問題点
わたしは不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の資格をもっており、不登校ひきこもり支援に関わっていた経験があります。
不登校ひきこもり支援においても「様子見しましょう」という言葉は多用される傾向があります。特に、学校の先生の口から出てくることが多い言葉です。
なぜ、みんなが口を揃えて、そういうかというと「知識が不足している」からです。
学校の先生は不登校ひきこもりの専門家ではありません。だから、とりあえず「様子見しましょう」と口にします。ですが、様子見したところで、状況が改善することは、ほとんどありません。
先生の言葉を信じて何もせずに「様子見」する家族と、先生の言葉を疑って、市町村の窓口やNPOに相談する家族がいます。子どものためになにかしようと考えて、準備しながら「様子見」する家族です。
後者の家族の子どもは、早い段階で社会復帰する傾向があります。
だがしかし、前者の家族に、愛情が不足しているのではありません。何をすればいいか分からないから、何もしないまま「様子見」してしまう家族が多いのです。
そして、後悔します。そのうち自然に解決すると思っていたと後悔します。
わたしが不登校ひきこもり支援で学んだことのひとつは、なにか気になる問題があるときに、何もせず「様子見」していいはずがないってこと。
わたしは、子どもの発達障害に対しての知識がありません。だから「様子見」と言われても、何をしたら良いのか分からないです。療育に通っていなかったら、息子3歳にとって、何が難しいのかも気づかないまま、いままでと同じ暮らしを続けていたと思う。
適切に「様子見」するために、療育を受けている
わたしは、適切に「様子見」するために、療育を受けている。そう考えています。
はじめに「発達の遅れがあるのではないか」と、はっきり指摘してくれた臨床心理士さんにも、感謝しています。
スクールカウンセラーをしている臨床心理士さん。発達の遅れがある子どもが小学校や中学校で、どのように困るのか。いま、支援(療育)を受けることに、どのような意味があるのかを教えてくれました。子どもの発達障害についての知識は、ほかの2人の臨床心理士さんよりも多いのだろうなと感じました。
発達相談を受け付けている臨床心理士さんのなかでも、発達障害に詳しい人と、そうではない人(違う分野の専門家)がいるのだと思います。だから、心にひっかかえるときには、他の臨床心理士さんにも相談するのがおすすめ。
市町村の窓口や、私立幼稚園、保育所で、無料相談を受け付けてくれるところがあるよ。探してみてね。
療育を受けるかどうか、検討した結果、受けないって決めたのであれば良いけれども、「様子見」って言われたから、なんとなく療育を受けないことにしたとか、もやもやしたまま、あとで後悔してほしくないと思います。
納得できないのであれば、いろんな人に相談してほしい。
ほな、また(・ω・) よしなにー。