【母親やめてもいいですか】発達障害の子どもに悩むママの本

「母親やめてもいいですか: 娘が発達障害と診断されて…」の読書感想文。発達障害があり、ママに関心をもっていないと思われた子どもも、本当はママを必要としていた。発達障害の子どもを育てる母親の話としてだけではなく、子ども側の気持ちにも気づく本です。

こんばんは、はたのんです。このブログは、不登校訪問専門員とひきこもり支援相談士の資格をもつ、アスペルガー症候群当事者はたのんママが、発達凸凹のある息子といっしょに成長する記録です。

ピンクのカーネーションの花束

画像提供:写真AC ぴぴふぉとさん


 賛否両論「母親やめてもいいですか」 


きょうは、山口かこ、にしかわたく、による著作「母親やめてもいいですか: 娘が発達障害と診断されて…」の読書感想文です。

発達障害に関する本を探していたときに見つけました。ネットの評判は賛否両論。「不倫して子ども捨てた人の話」という口コミが多くありました。

(いったい、どういう内容なんだ) 怖いもの見たさで読んだ本ですが、わたしは良い内容だと思いました。もちろん、不倫など良いとはいえない場面もあるのですが、発達障害と診断された子どものために一生懸命な姿、そのときどきに表現されている気持ちは心に響きます。


 療育は特効薬ではない 


わたしが印象に残った言葉の紹介。この言葉のなかには、発達が遅れていると指摘されて悩むママの気持ちの変化が描かれていると感じました。

診断されたばかりの頃は無我夢中だった でも、少しずつわかってきたのだ 「療育は特効薬ではない」ことが

わたしも同じように感じていた時期があります。4歳息子は発達凸凹がありました。でも、療育に行けば、他の子どもたちのようになるんだと思っていた。それは間違いだった。

(・ω・) 療育を始めて、半年たった。4歳息子は、たしかに成長した。でも、定型発達の子どもたちは、もっと成長している。


 カンシャクは2歳頃から始まった 


わたしも同じように感じていました。4歳息子のカンシャクが始まり、育てづらさを感じるようになったのは、2歳を過ぎた頃です。

2歳に近づくにつれ「かんしゃく」を起こすようになった

わたしは、子育てに不安やイライラを抱くようになり、頻繁に市町村の窓口へ相談に向かいました。「みんな、一緒だよ」「いまを乗り越えたら、楽になるよ」と、何度も言われました。でも、「いま」は終わることなく、ずっと続いています。

(・ω・) きょうもカンシャクおこして大騒ぎした。

いまは、発達凸凹があるからだと理由がわかる、相談することろもあるから、以前より楽になった。2歳の頃は、何がなんだかわからなかった。言葉が通じているはずなのに、気持ちが通じていなかった。「みんな、一緒」の言葉を信じて、(自分はママに向いていないんだ、だからカンシャクを起こす子どもをとめられないんだ)と落ち込んでいた時期でもある。


 できることのなかに、できそうでできないことを混ぜる 


はじめて個別療育に参加したとき、臨床心理士さんに言われた内容に似ていたので、印象に残りました。

広汎性発達障害の子の場合には「失敗は成功のもと」ではなく「失敗は失敗のもと」
だから つまづかないように 前の段階で練習しておく
段階的に成功体験を重ねていくことが結果的に将来のためになります

悩んでいるわたしに、個別療育の臨床心理士さんが教えてくれました。できないことをできるようにするんじゃなくて、できることを何度も繰り返して自信をつける。こちらが難しい指示を与えなくても、もっとすごいことをやりたくなる日がくる。

(・ω・) ほう、と思ったんだけども、実践できていない。


 発達凸凹を障害にしないために 


4歳息子は診断を受けていない。療育施設の臨床心理士さんから、いろいろと傾向を教えてもらったけれども、それが発達障害と呼べるレベルのものなか、わたしにはわからない。

発達凸凹を障害にしないようにフォローアップしていきましょう

病院に行くように指示されていないってことは、発達凸凹はあるけども、発達障害と呼ぶほどではないのかなと思っている。このまま、発達凸凹のある人間として、自分の苦手なところを理解して、自ら対応して暮らしていける大人になったらいいな。


 賛否両論「母親やめてもいいですか」まとめ 


山口かこ、にしかわたく、による著作「母親やめてもいいですか: 娘が発達障害と診断されて…」は、賛否両論あるけれども、わたしは良い本だと思います。

最後に、不倫して、離婚して、子どもと離れて暮らす母親が、成長した子どもと会う場面があります。その場面を読むと、発達障害のある子ども、ママに関心をもっていないと思われた子どもも、ママを必要としているんだと気づきます。

あのとき、こんなことを考えていた。当時は、言葉で表現できなかった気持ちを、成長した子どもがママと話しています。発達障害があり、言葉を上手につなげることができない子どもの心のなかには、気持ちを貯める大きなプールがあって、ちゃんと、いろんなものが貯めこまれているんだなと感じました。

(・ω・) 子どもの成長に、4歳息子の姿を重ねた。感動して泣いた。公園のベンチで。

発達障害の子どもを育てる母親の話としてだけではなく、子ども側の気持ちにも気づく本です。子どもにも、ひとつの心があるのだという、当たり前のことを強く感じる結末でした。良い。

発達障害の子育てで、疲れ果てたお母さんに読んでほしい本。

(・ω・) 読書感想文たち

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