医療の発達によって本来の人間にはできなかったことをして生きる時間を伸ばしている影響で、いままで見つかっていなかった病気が発見されるのが怖い、というおはなしです。
こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。
画像提供:写真AC さすらいのゴン太さん
【脳のなかに閉じ込められる病気】読書感想文「世界一ゆかいな脳科学」
図書館で借りてきた「世界一ゆかいな脳科学講義: 頭の中をぐるぐるめぐる11日間」を読みました。
小学生でもわかる脳の話で大人が読んでも気づきがあると、最初の紹介文にありました。読んでみたところ、知っているようで知らない話が、いろいろなたとえ話とともに掲載されており、紹介文通りの興味深い本でした。
自閉症のことなども、ちょこっと書かれていました。ちょこっと。
いろいろあるなかで印象に残ったのは「閉じ込め症候群」の話でした。閉じ込め症候群とは、意識はあるのに体が動かない状態のことだそうです。まさに脳が閉じ込められているのです。
閉じ込め症候群のなかには、眼球だけ動く人が多いので、眼球で意思疎通をとることや、どこも動かせない状態であっても、次第に意思疎通がとれるようになると書いてありました。
昔テレビで見たような気がします。意識があるのに体を動かすことができなくて苦しかったという体験談を。
あの物語のように、いずれ良くなる人が多いのだなと考えていたところ、最後の文章に驚きました。
回復することはほとんどない、という意味の文章で閉じ込め症候群の説明が終わっていたのです。
意思疎通がとれる、という状態から体を動かせる状態になる人はほとんどいないという意味でしょうか。
体が死ぬ日と、心が死ぬ日は違う?
いままでの歴史のなかで、死んでしまったと思われていたけれども、本当は意識があった人がたくさんいた可能性があるのかもしれません。
延命治療や臓器移植など、現在の医療では本来の人間にはできなかったことをして、生きる時間を伸ばしていますが、その影響で昔はなかった(見つかっていなかった)病気が増えていく怖さも感じました。
生と死については昔からたくさんの人が恐れていたものの、正解が見つかっていない不安のひとつです。
そういえば、本当は寝ている時間が本物で、起きている時間はおまけ(寝ている時間を充実させるために存在しているのでは)みたいなことを話している人がいて、目からウロコでした。
生と死についてはいろいろな考え方があり、わたしにとって興味をひく話題のひとつです。
「世界一ゆかいな脳科学講義: 頭の中をぐるぐるめぐる11日間」は、全体を通じて子どもでも分かりやすいフレンドリーな文章ですが、ドキッとする文章もあり、大人が読んでも興味深い本です。
ほな、また(・ω・) よしなにー。
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