【不登校でも勉強は続けさせる】児童精神科、職場で上手くやってる子の特徴

子どもが不登校になって困っているときに児童精神科の先生から教えてもらった勉強を続けさせるコツや、勉強が将来にどうやってつながっていくかについてのおはなしです。

こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。

画像提供:写真AC はらりさん


 【不登校でも勉強は続けさせる】児童精神科、職場で上手くやってる子の特徴 


息子が不登校になって困っています。そのことについて、児童精神科の先生から教えてもらったことがあります。

ひとつは「不登校でも良いけど、ひきこもりにしたらあかん」

それから、もうひとつは「不登校でも、勉強は続けさせる」

覚えていることを、とりとめなく記録しておきます。忘れないうちに。

・勉強しなくていい、ゆっくり休憩したらいい。なんて、僕は言いません。いつまで続くか分からないからこそ、勉強は続けさせたほうが良い。

・不登校のあいだは勉強しなくていい、って考えもある。でも、僕は無責任やと思うねん。この子の5年後、10年後を考えたら、そんな無責任なこと言うてられへん。

・1年先、5年先、10年先、また社会に戻ろうと思ったときに、その5年10年分の勉強、簡単には埋まらない。みんな学校で長い時間をかけてやっている。どれだけ短期集中で頑張っても、そう簡単には追いつけない。それが足かせになるのはもったいないから、勉強できる状態のときは、勉強をさせるという気持ちはもっておく。

・自閉症スペクトラムでも社会のなかでやっていけるようになる子は、高校や大学で専門的な技術を身につけていることが多い。なんとなく平均的に勉強するんじゃなくて、こういう方向に進みたいという夢をもって、必要な科目に集中して勉強を重ねるっていうのが大事。

・突き抜けて得意なことがあると、多少コミュニケーションが取りづらくても、社会のなかで自分の居場所を見つけやすい。大学で似たような趣向の友達を見つけたり、仕事もぼちぼちやっていける。

・もちろん、嫌がる子どもを引きずって勉強やらせるのはあかん。これやったらやっても良いかな、っていう、本人の興味をひきつける勉強方法を親が提案する。腕の見せどころ。

・関わってくれる人を探す。頭が良い人とかじゃなくて、子どもに勉強の興味を持たせるのが上手い人がいる。そういうのを教えてくれる人と関わりがもてたら、ええんやけどなあ。市役所で相談してみて。公民館で学校に行けない子ども向けの勉強会をしている人がいる地域もあるさかい。

・勉強は完璧じゃなくても良いけど、ある程度はやっていく。登校している子たちの全員が完璧にできているわけじゃない。だから、ある程度できたら良い。

・特に算数は優先してやっておく。積み上げたときに差が出やすい。自閉症スペクトラムの子は算数が得意な子が多いから、自信にもつながりやすい。

・算数の次は国語。特に漢字。

・文章読解は、普通に生きていたら、自然に身につく。図書館で本を読むのも良し。本人が図書館まで行けなかったら、お母さんが読みそうな本を借りてきてあげて。本はかさばるから、図書館で読んでみて、本人が気に入ったものを購入して手元に置いておくとかがおすすめ。どんどん買い与えていると費用もかさむし、結局読まへんかもしれんから。

・理科と社会は、普通に生きてたら身についていく内容も多いから、やらんでええわけちゃうけど、まあ余裕があればでええ。

・他の科目は、まあ良しとする。技術が必要な科目は、家族が先生の代わりに教えるのは難しい。音楽も習字も、いったん諦めとこか、と思ったほうが気が楽。

・不登校になったとき、身体的な病気がある可能性や、知的に遅れがあって勉強面が追いついていない可能性を考慮する。息子はすでに知能検査を受けた経験があるから、その可能性は排除できる。

・次に発達。すでに療育に通って、その時期その時期で適切な対応をしてきているから良し。すでに病院にも関わっているから問題なし。

・不登校になる理由はたくさんあるし、こうしたら解決するとか、そんなことは言えない。いつまで続くかも分からないから、様子を見て、できそうなことからやっていこ。

・理解できていないようにみえる教科があるなら、どんな理由でできていないかと考える。

・たとえば、字が読めないとか書けないとか、できないとまでは言えなくても、少し苦手なのかな、とか、どの作業ができなくて困っているのかを、行動を分解して検討する。

・少なくとも知能面に課題があってできないわけではないことが分かっているから、その次の課題を見つけていく。

・できないから、どんどん練習させる。ではなくて、代わりになる行動を見つけるとか、行動のヒントを与えるとか、どうしてできないのか、を整理する。

・どうしてできないの? って本人に聞いても分かるわけがない。まわりの大人が考えたらなあかん。もちろん僕も、そのチームの一員です。一緒に考えていこ。

・たとえば国語。文字の読み書きができないけども、文章の理解ができているならば、読み書きを練習する時間と、国語的な思考力を練習する時間を分けるとか、一つの教科のなかでも、それをさらに分解して、できる部分を伸ばす。

・学校の先生は平均の子ども以外への対応はあまり知らへん人が多いから、運動療育で適切な指導法を「お母さんが」学んで、実行する。月に数回では身につかないから、それを家庭で習慣にしていく。

・本人の調子によって、途切れながらも続ける。これも散歩と一緒。サボりながら続けること。一生懸命やったらあかん。ゆっくりやる。

・親やもん、気になるのは当然。学校には行けへんけど、せめて勉強してほしいと思ってしまうのは当然や。悪い考えじゃない。あなたも自分の考えを責める必要はない。

・生きていたら毎日が勉強になる。学校の勉強とは順番が違っても、どこかの勉強につながっていくこともある。だから、本人が興味をもってやりたいと主張するものがあれば、教科書の勉強はほっといて、それをとことんやらせてみたらええ。そういうのが、将来の仕事につながったりする。

・大人数とコミュニケーションを取り続けるという状況は、仕事によってはあまり無い場所もある。少人数とコミュニケーションがとれたらできる仕事も、まあまああって、自閉症スペクトラムの子は、そういう少人数のコミュニケーションで成り立つ職場で働いて上手くやってる子が多い。

・少人数のコミュニケーションで成り立つ職場で働いて上手くやってる子っていうのは、自分の特性をフル活用できる分野で、専門的な技術を身につけている子が多い。数的理解とか、空間把握とか、特性に応じて、本人が得意な部分を仕事にできるようにするためには、ある程度の学力が必要というのは意識しておくと良い。

・誰かに教えられたわけでもないのに、時間を忘れて取り組むようなものに、本人が得意とするもの、自分の特性を活かして仕事にするためのヒントがあるから、どんな遊びを好んでいるか、その遊びの何をおもしろがっているのか、よく見ておく。子どもを観察する、っていうのも大事。

・好きな遊びには、本人にとって得意な要素が含まれている可能性が高い。それを勉強に絡めていく。これを勉強したら、その遊びがもっとおもしろくなるでー、もっとすごいことできるようになるでー、っていう、本人のやってみようかなって気持ちを引き出す。

・「勉強しいや」だけじゃあかんで。大人も頭使って、ぼちぼち楽しんで勉強できるように、うまいこと誘導してください。

・まだまだ子ども。未来のためという視点だけをもたず、単純に、いま楽しいことをやる。遊びから学ぶものも、たくさんある。きばらんと、やってこ。

(・ω・) こんな感じや

最後に、不登校の親としての心構えみたいなものを教えてくれました。長くなったので、また次回。

ほな、また(・ω・) よしなにー。

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