【1リットルの涙】原作小説の読書感想文、ドラマとの違い

木藤亜也さんによる「1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記」の読書感想文です。

こんばんは、はたのんです。このブログは、アスペルガー症候群はたのんママが、発達凸凹のある息子(自閉症スペクトラム)といっしょに成長する記録です。

画像提供:写真AC himawariinさん


 【1リットルの涙】原作小説の読書感想文、ドラマとの違い 


木藤亜也さんのお母さんの記録を書いた本「いのちのハードル」がとても良かったので、この物語の中心人物である木藤亜也さんの日記「1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記」を読みました。

お母さんの記録は20歳頃から始まっていました。物語が唐突に始まった印象を持ったのですが、こちらの本を読んで謎がとけました。

お母さんの記録「いのちのハードル」が20歳頃から始まったのは、この時期から木藤亜也さんがペンを持てなくなったからでした。

木藤亜也さんは14歳のときに「脊髄小脳変性症」を発病しました。

「脊髄小脳変性症」は、だんだんと手足や言葉の自由を奪われ、しだいに身体のすべての機能が停止してしまう病気です。病気を治す方法は見つかっていません。

木藤亜也さんは、だんだんと動かなくなる自分自身の変化や感情をノートに書き綴りました。それをまとめたのが、この作品です。

わたしは20年ほど前に放送されたドラマをほとんど見ていないのですが、CMを見たうろ覚えの記憶では、病気を戦いながらも錦戸亮さんや松山ケンイチさんなど同年代の俳優と一緒に青春を楽しんでいる物語なのだという印象をもっていました。

ですが、この小説を読んで物語の印象はガラリと変わりました。

小説とドラマで内容が異なるのには理由があり、お母さんが娘にも恋愛をさせてあげたかったという想いからなのだそうです。(ネット検索で出てきた情報なので間違っている可能性あり)

娘にも恋愛をさせてあげたかったという文字を読んで、そういえばと思う文章がありました。

「1リットルの涙」か「いのちのハードル」か、どちらに書いてあったものか思い出せないのですが、木藤亜也さんが自分は結婚できるのだろうかと女性の担当医に聞く場面がありました。

フィクションであれば、この質問の答えにはきっと前向きな言葉が並ぶでしょう。でも、この物語では違いました。

結婚はできない。これからも症状はどんどん進行する。この重荷を一緒に背負ってくれる男性が現れるのは、とても難しいことだ。という内容の言葉を伝えるのです。

でも、自分が医師である限り、亜也ちゃんを見捨てることはしない。息ができない状態になるまで、新しい治療法や薬が見つかる可能性を諦めない、と。

日記の終わりは唐突です。お母さんの記録が唐突に始まったように、木藤亜也さんの日記も唐突に終わりました。

木藤亜也さんが病気になってから亡くなるまで約10年。前半は木藤亜也さんの日記から、後半はお母さんの記録から、病気と過ごす10年の時間の一部を追体験した気持ちです。

「1リットルの涙」はドラマ化のほか、映画化もされています。映画は原作に忠実で、ドラマはもしもの世界が含まれているようです。

木藤亜也さんの日記や、お母さんの記録には書いていないけれども、映像化するにあたって追加されたエピソードもあるでしょう。見てみたいと思いました。

ほな、また(・ω・) よしなにー。

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